No.204 那須高原herbs
自然栽培
- 水をやらない
- 耕さない
- 肥料をやらない
- 雑草を取らない
といった手法でハーブを育てて、自社で製品をオールハンドメイドで作り販売したり、卸したり、ハーブ石鹸教室等も営んでいる那須高原HERB’sさんにお邪魔してきました。
有機農業やオーガニック〇〇って最近社会に増えてきていますが、
”自然栽培”って皆さん何かご存知です?
雑草を抜かずに育てる・・ってなんか普段と逆って感じしませんか?
私自身もすごく”??”って感じを覚えたので
このバーター提案が来た時、
すぐに二つ返事で”ぜひお願いします”とお返事したんです!
みたい!
知りたいって思って。
いってみて、
仰天!
本当にびっくり。
本当に雑草だらけの
なんと5000坪もある広大な土地がそこにありました。
ただ、
フィールドに出る前にプチ講習をうけていたので、理解も早く、
とても楽しくフィールドを観察することができました。
時に土を掘り起こしてそこにいるたくさんのミミズをみて、
このミミズが土を食べて、土を出してフッカフカの土にしてくれるんですよ、的な話を聞いてみたり、そして指をもっと奥に突っ込んでみると、ぽかっと空洞があり・・・
それはなんとミミズを食べに来るモグラの掘ったトンネルだそう。
そしてそのモグラを捕食しに小動物やヘビもどこからかその畝下のトンネルと通ったりもするのだとか。
ぱっと見ではわからない、大きな食物連鎖がそこにあり、土地を肥やしてくれているのですね。
あと、ハーブは自然栽培の方が強いものが、本当に良いものがとれるのだとか(ここにこだわっているのですね!)。
そのハーブように仕上げた(人間が)土よりも他の雑草や植物とともに育っている、つまり”バトルロワイヤル状態”
のなかでぐんぐん育つものこそが”強いもの”で、真にパワーを感じるものなんだそう。
実際に外気温2−4度ぐらいの那須高原でたくさんの蕾をつけたハーブを触ったりしてきましたが、
手に触れるだけでその香りががっつりと手に転写されて、自然の厳しさを乗り越えてきた優良種のもつ
本当の力のようなものを感じられました。
肥やしを与えられるだけ与えられて育った植物は”メタボ”。
自然環境のなかで”自力”で芽を出して咲くもの、身をつけるものこそ、”スパルタの衛兵のようなエリートハーブ”。
お話を聞くたびに、
目から鱗というか、首を縦に何度ギャンぶりしたことか!
遺伝子を残すために、
エネルギーの塊、”生の気のかたまり”を種に凝縮させる。
人はその種を食べるから元気になるんだね、と。
(種:稲、とうもろこし、麦)
そして、雑草を取らないことにも理由があり、
害虫を一切駆除しないで栽培しているらしいのですが、
何と害虫はハーブはたべず、雑草を愛食しているそう。
だから雑草を抜いてしまうと”ハーブが食べられてしまう(渋々)”だから
雑草はヌカないそう。
雑草にも役割があり、それを無視して”善悪をつけて”排除してしまうから、
野菜やハーブが食べられてしまう。
そこに善悪、要不要の線を引いているのは人間の仕業、とのこと。
自然は陰陽のバランスが完璧で、それを乱すのは人間・・・(本当にその通り)
また、ここではヤギを2頭飼っているのですが、
そのヤギちゃんも雑草がご馳走で、ハーブは食べないのだとか
(ただ、雑草が少なくなると食べるものがないので渋々食べるらしいですが)
雑草にたくさんの虫が来て、
その虫を狙って大きめの昆虫が来て(てんとう虫とか)
それを狙って蝶々とか大きめの虫が来て、その蝶々を捕食しに、
ツバメが来る。
毎朝20−30羽の自然のツバメがやってきて朝ごはんを取るらしいです(蝶々)
その自然の摂理、
宇宙の理を体現したハーブ園は
一見すると、
ただのクサボーボーの大地。
でも、見かけに反して
この場所はそこにあるすべての物事には理屈と理由があり
神様の存在、大いなる自然のパワーを感じずにはいられない、
ある意味、”輪廻”そのものを体現したところでした。
人が人様にならず、人間という宇宙の一部、
地球のワンピースとして暮らすための
理想郷のような世界。
herbsさんは25年前に郡山から移住。
10数年前にこの5000坪の土地を手に入れて、
長い時間をかけて実験を繰り返しながら、このスタイルを作り上げてきた方。
人様の都合で自然の本来のあり方を無視せずに
毎日フィールドに出て、地球と対話しながら”自然栽培”を行う。
人の都合、いや、資本主義の無駄に”開墾したり、自動化したり、肥料をばらまいたり”しない、
始まりと終わりがきちんと繋がらない仕組みや製品が世に多く溢れる中、ここにあるのは一つの完全なる小宇宙。
始まりの点と終わりの点が完全一致するユートピア。
人類の宝のような完全循環型のフィールドが那須高原にありました。